第96回【解説】

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まず最初に強調しておきたいのは、センター試験攻略の最大のポイントは「制限時間」にある、ということです。

センター試験の80分という制限時間は、速読速解できない受験生にとって非常に厳しいものです。
制限時間さえなければ実力的に80%以上取れる生徒でも、80分という時間内では20%近く得点が下がることが判明しています。

つまり、センター試験は時間との戦いということなのです。


そこで、対策としてどうしたらいいのかとなりますが、その鍵は古典分野が握っています。

古文・漢文は「速く解ける」ことが、イコール「得点も高い」といえるのです。
それに対して現代文は逆で、「時間をかける」ことが、イコール「得点を高める」ことにつながります。

この相反する2つの分野の特質を考えると、「現代文を速く解けるようにすることで国語全体の得点をアップさせる」という手段をとるよりも、「古文・漢文を速く正確に解けるようにすることで、余った時間を現代文にまわして、全体で得点をアップする」という作戦をとることが正しいのです。

しかも古文と漢文は知識科目なので、勉強を重ねれば重ねた分だけ得点がアップするのが普通です。


さらに、その最重要の鍵を握るのは「漢文」です。

センター漢文は、「難しい」と言われた年でも、ちゃんと勉強した人であれば満点が取れる分野です。
しかもそのために必要な勉強時間は、実は古文の半分もいらないのです。

センター国語で高得点を取るためには、「漢文を制覇する」ということが最大のポイントなのです。

そのためには、漢文句法を完全にマスターし、1990年以降のセンター過去問をすべてやりつくしてください
これだけで、センター漢文は満点が取れるようになるのです。

センター漢文の句法に関しては、『漢文ゴロゴ』1冊でカバー率100%です。
まだやっていない人は、残り1ヶ月半で『漢文ゴロゴ』のマスターに賭けてみてください!
後悔はさせません!


次に古文ですが、これはなかなか満点が取れません。
2015年の古文の平均点はわずか25点。いかに難易度が高い分野なのかがわかります。

ただし、効果的に得点を稼ぐ方法があります。
満点主義を捨てて、単語と文法だけで解ける問題を確実に正解すれば、約半分の得点が5分で取れるのです。
もちろん、そのためには『古文単語ゴロゴ』『古文文法ゴロゴ』を完全マスターしておいてください。
単語と文法は君を裏切りません!

そして、残された時間を読解にあてるのですが、現実的には1〜2問ミスで良しとすべきでしょう。


古文と漢文で使う時間は最大で35分、目標点は80%
そして現代文に時間を多くまわして、評論・小説で90%の得点を狙います。

現代文のくわしい勉強法は、『現代文ゴロゴ解法公式集1 センター試験編』でしっかり解説しています。 『現代文ゴロゴ』をうまく使いこなし、そして過去問研究ももちろんやってください。
うまくいけば現代文は満点が取れる科目です。


現古合わせて85%の得点率ならば、まずどの大学でも大丈夫なはずです。
まずはセンターでよい結果を出すこと。
そのためにもセンター国語を軽く見ないように!!