第99回【解答】
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【問題】
「在庁、やうこそあらめとて、国司に着きて『侍り』といふ」の「やうこそあらめ」を口語訳せよ。
(三重大学)
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【解答】
「やうこそあらめ」というのは「あるやうこそはあらめ」と同じ意味で、「何かわけがあるのだろう」と訳す。
この場合の「やう」は「わけ・理由」の意味だ。
係り結び「こそ → め」で、推量「む」を強めているので、「きっと〜だろう」と強めに訳してもOKだ。
「あるやうこそは」のゴロは「ある夜こそばすからには何か訳があるのだろう」だが、「こそばす」というのは中国・四国地方で「くすぐる」を意味する方言。
板野は山口生まれの広島、京都、愛媛、岡山育ちなので、「こそばす」とか「こそばい」という語は普通に使っていたのだが、関東にくると、全然通じなかった(笑)。
ちなみに今でも鶏肉は、「かしわ」と言ってしまうのだった。
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