第21回【解答】

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【解答・解説】

(4)の「わけのわからぬ」が正解。

ヤ行下二段動詞の「覚ゆ」という語は古文の基本語で、

1.自然に思う
2.思い出される
3.似ている

などの意味がある。

この中では現代語と異なる意味の3「似ている」が入試ではよく問われるが、今回はその意味ではない。


実は上に「もの」がついて「ものおぼゆ」となると、「意識がはっきりする」「物心がつく」と言う意味になるのだ。


ここでは下に打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」が付いているので、

「意識がはっきりしない」
「わけがわからない」

となって、(4)が正解とわかる。

直前に「よしなき事いふ」=「つまらないことを言う」とあるのもヒント。


「『つまらないことを言うなんて、わけのわからない方だなあ』と言って斬ろうとしたところ」

という文脈だ(物騒だね)。



直前が「、」となっている場合は、第6回で説明した「て」と同様に、「、」をはさんだ部分が相互ヒントになる、というパターンなので見落とさないように。

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