第69回【解答】

……………………

【問題】

「ふれや雨雲のかよひぢ見えぬまで心そらなる人やとまると」の「雲のかよひぢ」は「雲の通る道」の意だが、他に別の意味が込められている。それを説明せよ。
(信州大学)


【解答】

これは古典常識というか、単語の知識を前提とした和歌の問題だ。
単純に「雲」の意味を尋ねた問題ならもう少し簡単かも知れないが、和歌を絡めると受験生の正答率が落ちるのを狙った問題といえる。

正解は「宮中(内裏)へ行く道」。

宮中のことを「雲居」とも言うので、ここでの「雲」は宮中(内裏)を意味していて、一種の掛詞だ。

「雲居」のゴロがあるので、古文単語ゴロゴ204番を確認しておこう。


和歌全体の訳は、

「ふれや雨雲のかよひぢ見えぬまで心そらなる人やとまると」
=「降れ降れ、雨よ。雲が行き来する道が見えないほどに、内裏への道もわからないくらいまで。そうしたら心ここにあらずの人も行くのをあきらめて泊まってくれるかもしれないと思って」


日本の都道府県で面積第2位は「岩手県」、第3位は「福島県」。
ちなみに長野県は最も多くの県と接している県で、8県もの接する県を持つ。

……………………

上位大対策の演習は『極める古文』で! 板野先生の音声解説も付いてくる!!