古文単語小テスト 第45回【解答】

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【問題】

「君はここちもいとなやましきに」と「いと若うあてなるに」の「に」はどちらも接続助詞だが、その違いに注意して口語訳せよ。
(宇都宮大学)


【解答】

こうした助詞の知識は、センター試験の解釈問題などでも解答のポイントになるものだ。
『古文文法ゴロゴ』にも書いてあるが、助詞は大切なものが限られていて、

1.係助詞(特に「係り結び」)
2.格助詞「の」(主格か同格か)
3.副助詞「だに」(類推か最小限か)
4.接続助詞「ば」(順接仮定条件か順接確定条件か)
5.終助詞(特に願望)
6.接続助詞「に」「を」(「に」は特に同形品詞識別でも出る!)

以上ベスト6で、助詞全体の出題率50%を占めている。
効率よく勉強してほしい。

さて、解答だが、接続助詞の「に」には以下の3つの意味がある。

1.順接「〜ので」
2.逆接「〜けれども、〜のに」
3.単純接続「〜と、〜ところ」

この3つはしっかり覚えてほしい。

「ので・のに・と」、これを何度も口ずさんでみよう。
「ので・のに・と」「ので・のに・と」「ので・のに・と」だ。

ちなみに宇都宮大の解答としては、最初の「に」が単純接続で「〜と」、次の「に」が順接で「〜ので」と訳すと正解だ。

「君はここちもいとなやましきに」
「主君は気分がとてもすぐれないと」

「いと若うあてなるに」
「とても若くて高貴なので」


接続助詞の「に」をはさむと主語が変わる可能性が高い(約70%程度)
これも古文読解では非常に大切なパターン。
「Aに、B」という形の場合、主語はA≠Bになると覚えておこう。

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